6CW5 三結 全段差動アンプ
2008年 06月 10日
いつの間にか手に入れてたトランスの在庫整理もかねて組んでみました。
6CW5は一本300円、12AU7は一本850円。ラジオデパート三階の某店で買いました。
出力管2本よりドライバ段の球の方が高いという不思議。
出力は約5.5Wです。
今回初の試みとして、シャーシ塗装してみました。
例によってラジオデパート地下の奥澤で買ったシャーシですが、塗装するだけでだいぶ雰囲気が違いますね。
軽く研磨して、メタルプライマを吹いて、黒のラッカーを二度塗りしてます。
クリアの上塗りとか仕上げの研磨とか無しですが、まずまずの仕上がりでしょう。
ただ、最初の研磨の時、ペーパーの番手がちょっと荒かったみたいで、よく見るとわずかにペーパーのキズが残ってしまいました。ここは反省。
内臓。
プッシュプルで、シャーシのサイズも小さめなので、どうしても僕の技量だと奇麗に収まりません。
回路図。
B電源はAC45V二系統の電源を直列にした上で倍圧整流してます。
これも初めての試みで、整流後の出力電圧の見当がつかず手探り状態で電源組みましたが、結果的にはだいたい目論み通りの電圧が得られました。
また、ヒータートランスの10Vタップから半波整流して13Vほどのマイナス電源を作ってます。
B電圧が低めなので、出力段のグリッドをマイナスに引っ張って有効に使えるB電圧を稼ぐための処置です。
LM317の定電流回路の消費電力も減るので、シャーシ内の発熱も若干ですが抑えられます。
ヒーターは12V/2Aなので、6CW5は直列に繋いでます。
やはり、直列にした二球のヒーター電圧はピッタリ半分にならず、若干のバラツキが出てしまいました。
今回、12AU7も6CW5も取り立てて感度の高い球でもないので、発振なんてしないだろうと甘い気持ちで作ったら見事に発振してしまいました。
信号系の配線を弄ってもあまり改善されませんが、メインの基板をシャーシから浮かすと発振が止まります。
平ラグとシャーシの間のスペーサを高さのあるものに換えてやったところ、可聴範囲での発振は収まりました。
出力トランスの真下にメインの基板があるのですが、カバー無しの剥き出しのトランスなので、この漏洩磁束が初段もしくはドライバ段と干渉してるのかもしれません。
かなり不安定なので、負帰還をかけようとすると一発で発振します。
そもそも、TOEIのOPT-10Pは多量の負帰還をかけるには周波数特性のディップが多いようです。
というわけで、とりあえず無帰還ですが、裸特性がかなり広帯域なアンプなので、十分良い音してます。
若干線の細い感じがある6EW7プッシュプルより中低域の押し出しが良い感じです。
ただ、B電源のリプルフィルタに回せる電圧のマージンが少なくて、若干のハムが残ってしまってるんですが、これは負帰還かけてごまかそうと思ってたところ、目論み失敗してしまいました。
ま、スピーカから1メートルも離れれば聞こえない程度なので、実用上問題は無いんですが。
このアンプを作り終えるのとほぼ同時にKESTER44を1ロール使い切りました。
買うときは、これで一生分あると思って買ったんですが…
もう1ロール買ってきましたが、色が変ってますね。