6922-EL84(6DJ8-6BQ5)全段差動プッシュプル
2008年 08月 20日
日中は相変わらず暑いですが、朝夕は割り合い過ごしやすくなってきた気がします。
以前作った、6EW7アンプですが、出力部の内部抵抗が1kΩ程度と低めなので最適動作のためにはかなりの電流を流さねばならず電源トランスが触れないぐらい発熱していたのと、木枠に入ったシャーシが大きいくせに放熱が悪かったのと、なんとなく音の細い感じがしたのとで、どうも気に入らないので、前回シングルアンプで良い感じだったEL84を使って組み直してみました。
というか、トランス以外ほとんど交換されてますけど。
6922はNATIONAL製。といっても、松下じゃなくてロシア球です。
EL84はサウンドハウスでPEAVEYブランドで売ってるJJの球。おそらく現行の出力管で最安です。
出力は3W弱、消費電力は60Wちょいでしょう。
たまにはと思い、ぺるけ式標準シャーシデザインを踏襲してみました。
なかなかいい感じ。
電源トランスの剥がれかけたシールには「PEAVEY」と書いてあって、さりげなく元ギターアンプであったことを主張しています。
内臓。
回路図。
6EW7では三段化してましたが、どうもうちの環境では利得が大きすぎたので、高Gm管を使って二段構成にしてみました。
この構成で、iPodからの入力でも6dB以上の負帰還をかけるだけの十分な利得が得られました。
また、DJ8シリーズは発振しやすいので有名ということですので、初段・出力段の両方のグリッドに寄生発振止めの抵抗を入れ、また、初段の共通カソードと定電流回路の間に220Ωの抵抗を入れました。
心配していた発振も無いようで、だいたい目論み通りにいったのですが、困ったことに、無帰還の状態でかなり気になる音量でハムが出ます。
OPTと電源トランスが近すぎたのかと思いましたが、どうも120Hzのハムが出ているので、リーケージノイズではなさそうです。
リプルフィルタは十分のはずなので、アースかなあ。
あと、6EW7アンプより電流を3割程度減らしているはずなのですが、電源トランスはやっぱりまだ熱いです。