Guyatone FLIP-1000Mk2
2006年 05月 14日
もちろんヤフオクで買いました。
プリアンプがトランジスタ、パワーアンプは真空管という構成で、今、流行ってるハイブリッドアンプとは逆の構成ですね。
初代FLIPが発表されたのが77年で、このMKIIは80年に発表されたようです。
メサブギーが出始めたころに作られたアンプなので、やっぱり意識はしてるみたいです。
同じグヤトーンのプリチューブアンプFJ-200とかFC-300と比べると、歪みには若干の嘘臭さがあるものの、弾いてて気持ち良いのは断然パワーアンプが真空管のFLIPー1000とか2000ですね。
音のツヤとかハリ、真空管らしいコンプレッション感がきちんと出ます。
ちなみに、ミュージックマンのアンプも同じようなパワーチューブのハイブリッドになってたと思います。
このFLIP-1000MKIIですけど、ホントは最初はFLIP-2000MKIIを買ったんですが、音が出なくなったり、いろいろトラブルがあって、結局こっちに交換してもらいました。
自宅で鳴らすなら、サイズも出力も一回り小さいFLIP-1000の方が使いやすいので結果オーライ。
で、中身をちょっと弄りました。
インプット・アウトプットの配線材をギャビット・WEに、スプーカーケーブルをBelden9497に、イコライザーとパワーアンプの一番最後のコンデンサをオレンジドロップに、それぞれグレードアップ。
あと、プリアンプの歪みを作る部分の定数をちょっと弄ってやりました。
参考にしたのはこのへんです。
具体的には、ゲインボリューム直後の470Kの抵抗に470pFのセラコンを並列につないで、マーシャルのマネ。「歪み回路の前で高音域を強調することによって倍音が豊かな歪みになります。」らしいです。
あと、その直後のJ-FETのソースとグランドの間の2k程度の抵抗を12kに交換。
「どうやらモダンなきめ細かい歪みの鍵はカソードバイアス抵抗を大きくすることにあるようです。」だそうです。この場合は真空管ではないので、カソードでなくてソースですけど。
33k程度まで上げてみましたが、確かにキメ細かくはなるんですが、音量が稼げないようだったので、間をとって12kオームに落ち着きました。
結果的に、ウソ臭かった歪みが、だいぶ「らしく」なったように思います。
荒い感じだった歪みも、モダンになりすぎない範囲でスムーズになりました。
クリーンは、もともとかなり良かったんですが、さらに気持ちよく弾けるようになりました。
スピーカーはグヤトーンのオリジナルです。
セレッションを載せてみたりしましたが、オリジナルの方が音にハリがある感じで良かったので、もとに戻しました。
中身はこんな感じです。
茶色い基盤がパワー部で、右側のオレンジ色の大きいのが交換したオレンジドロップです。
あと、緑色の基盤がプリアンプで、真ん中より少し右側の豆みたいなのが470pFのセラコン。
他の改造点は、この写真だと分かりにくいですね。
ちなみに、真ん中にバネで吊るしてある銀色の箱はリバーブユニットです。
パワーアンプ部が基盤自体がプリアンプと別になっているので、ここにグヤのFCー300のプリアンプをつなげてニコイチのフルチューブアンプにしようかとも思いましたが、残念ながらFC-300はプリとパワーの基盤が一体化してたので諦めました。
まあ、フルチューブだと家で使うには大音量すぎるので、これぐらいでちょうど良いんですけどね。